2025.05.02
3月26日、北杜市在住の60代男性の携帯電話に国際電話の番号から電話があり、「この電話は1時間後に使えなくなる。ボタン『1』を押してください」という音声ガイダンスが流れた。男性が従うと、電気通信事業者の社員をかたる男とつながり「あなたの個人情報が漏れている」として、長野県警の警察官をかたる人物に代わった。
その人物は「逮捕した詐欺グループがあなた名義の銀行口座を使ったと供述している。共犯者として資金調査を行う必要がある」などと説明。男性は身の潔白を証明するため、相手に言われるがまま6回にわたり計2700万円を指定された個人名義の口座に振り込んだ。
男性が金融機関の窓口でさらに現金を送金しようとしたところ銀行員に止められ、詐欺被害に気付いた。被害金額は現金2700万円。
3月31日、甲府市に住む20代男子大学生の携帯電話に銀行員をかたる男から電話があった。「クレジットカードが不正利用されているかもしれない」と言い、宮城県警の警察官をかたる男と代わって「あなたの口座に不正な金の動きがあった。あなたに対する事件捜査をしている」などと説明された。男性は男からSNSのビデオ通話で警察手帳を見せられ、「身の潔白を晴らすには、あなたの口座にある金を調べなければならない」と言われたため、男から指示された個人名義の口座に現金50万円を送金した。
男性は手続きの内容を不審に思い警察署に相談。詐欺に気付いた。被害金額は50万円。
4月8日、甲府市在住の60代男性会社役員の携帯電話に警視庁の刑事をかたる男から電話があり「大阪の大規模な詐欺事件であなたのキャッシュカードが使われている」として、警察の電話番号や事件番号が告げられた。続いて大阪府警の刑事をかたる男から「主犯格があなたを共犯者だと説明している。あなたを勾留する権利がある」などと言われ、SNSのビデオ通話で警察手帳を見せられた。
その後、検事をかたる男から電話があり「あなたを拘束せずに捜査できるが、逃走する可能性があるので保釈金の代わりに金を支払わなければならない」と説明。男性は指定された個人名義の口座に現金43万1000円を送金した。その後、手続きを不審に思い警察に相談。被害に気付いた。被害金額は43万1000円。
警察からの注意喚起
・警察が国際電話を使用することはない。
・警察官が業務上、送金や物品の購入を指示することはない。