2025.05.23
4月12日、甲州市在住の60代女性の携帯電話の画面に「携帯電話が不正利用されたため2時間後に使えなくなる」という警告が表示された。その後、電気通信事業者をかたる男から、国際電話の番号で電話があり、「あなた名義の携帯電話と銀行口座が福岡県で起きた詐欺事件で使われた」と言われた。間もなくして、別の国際電話の番号で、福岡県警の警察官をかたる男から「あなた名義の携帯電話がフィッシング詐欺に使われた。容疑者として逮捕状が出ている」と説明された。
女性はSNSで警察官や検察官をかたる男と連絡を取り合い、「優先調査を受けるためには保釈金が必要。取り調べ期間を短縮するにはさらにお金の送金が必要だが、捜査が終われば返ってくる」などと言われ、計400万円を指示された個人名義の口座に振り込んだ。
女性は送金後、相手と連絡が取れなくなったことから福岡県警に確認し、詐欺に気付いた。被害金額は現金400万円。
続いて、北海道警察の警察官をかたる男から電話で「あなたのクレジットカードが不正利用されていて、被害額は約150万円になる。名義人のあなたが補てんしないと裁判になり口座が凍結される」と言われ、女性はこの男とSNSのビデオ通話などで連絡を取り合った。女性は指示されるままATMで157万円を指定された個人名義の口座に送金。帰宅した家族の指摘で詐欺に気付いた。被害金額は現金157万円。
・警察が国際電話を使用することはない。
・警察官が業務上、SNSやビデオ通話で連絡を取ることはない。
・関係ない個人名義の口座に現金の振り込みを要求することはない。