2025.01.10
新しい年が始まりました。この一年も読んで納得、お役立ち情報をお届けしてまいります。
さて、今年はじめのハッピーマンデーは「成人の日」ですね。県内の市町村の多くは12日(日)に『二十歳(はたち)のつどい』を開催します。今日は成人の日を前に、成年年齢18歳についてお話ししていきます。
2022年4月1日に明治時代から140年にわたり20歳と定められていた成年年齢が18歳に引き下げられました。当時、19歳だった方は4月1日と同時にみな成年に、そして高校3年生は18歳の誕生日を迎えた方から大人の仲間入りをしました。
今年、18歳成年となるのは2007年(干支は亥)に生まれた109万人です。
成年に達すると未成年のときと何が変わるのでしょう。
出典:政府広報オンライン「18歳から“大人”に!成年年齢引下げで変わること、変わらないこと」
民法が定めている成年年齢には「一人で有効な契約をすることができる年齢」と「父母の親権に服さなくなる年齢」という二つの意味があります。
例えば、クレジットカードを作る、スマートフォンを契約する、脱毛エステのローンを組む、アパートを借りて一人暮らしするなど親の同意がなくても自分一人でさまざまな契約ができるようになります。また、親権に服さなくなることで自分が住む所、進学や就職などの進路も自分の意思で決めることができます。さらに、10年有効のパスポートの取得や公認会計士や司法書士、行政書士といった国家資格の取得もできます。結婚は、ふたりの合意により男女ともに18歳からとなりました。
一方、成年になると未成年者契約の取り消しはできなくなります。未成年者が親の同意を得ずにした契約は、民法で定められた「未成年者取消権」によって本人または親など法定代理人が、あとから取り消すことができます。しかし、成年となれば法的に親の助けが及ばなくなるのです。決めるのも責任を負うのも自分自身となる事を肝に銘じて行動しなくてはなりません。成年を迎える前に、契約に関する知識やさまざまなルールについて学んでおくことが必須です。
消費者庁の「18歳から大人」特設ページでは、関連する情報をみて学ぶことができます。「社会への扉」の動画講座などが分かりやすくおすすめです。なお、トラブルに巻き込まれ困ったときは相談窓口として、消費者ホットライン「188(いやや)!」があることも覚えておきましょう。一人で悩まず、しっかり相談することも大人への一歩として大切なことです。
18歳成年となっても、各家庭で「我が家のルール」として親に相談してほしい事を決めておくのもいいでしょう。
〝一年の計は元旦にあり〟のことわざのように何事も最初が肝心です。
18歳を迎える高校3年生は、まさに進むべき道を決める大事な時です。未成年者と成年の違いをしっかりと理解して、無用なトラブルに巻き込まれないよう将来のライフプラン(人生設計図)を描いてみて下さい。
(FPオフィス ライフエイドファイナンシャルプランナー 三沢恭子)