《特集》田中収 大月短期大学名誉教授による温泉のすすめ

2024.11.22

《特集》田中収  大月短期大学名誉教授による温泉のすすめ

田中収大月短期大学名誉教授による温泉のすすめ

こころとカラダに効く山梨の温泉


山梨の名湯を楽しみ心も身体も健康で豊かな人生を過ごしましょう


11月26日は「いいふろの日」。世界でも稀な地質構造を持つ山梨県内には、様々な泉質と風光明媚な景観で心と体を癒すことの出来る温泉がたくさんあります。大月短期大学名誉教授で「温泉の神様」と称される田中収氏に、とくにお薦めの県内温泉の魅力を紹介していただきます。


[ 田中収 大月短期大学名誉教授]

甲府市生まれ。東京大学大学院修了。世界遺産富士山山梨県学術委員、環境庁の富士箱根伊豆国立公園管理計画検討会座長、県の環境科学研究所検討委員会会長、環境影響評価技術等審議会会長等歴任。宝石貴金属協会名誉会長、富士山博物館名誉館長、大月短期大学地球科学名誉教授。専攻は地球科学「構造地質学・環境地質学・防災地質学」。山梨県文化賞・文化功労者賞、文部科学省地域文化功労者表彰、山梨県県政功績者表彰、温泉科学会功労賞など受賞。


そもそも温泉とは…


昔から自然に湧き出してくる温かいお湯を温泉と呼び、冷たくても何か味があったり、臭いがある水を鉱泉と呼んで浴用などに長く使用してきました。

しかし、温度にしても、成分にしても普通の地下水とどこで区別するかという問題があります。現在、環境省では、温泉に関する定義と分類を定めていますが、温度では25度から34度未満までが低温泉、34度から42度未満までが中温泉、42度以上を高温泉と呼んでいます。

また25度未満であっても溶存している物質が水1㌔㌘の中に1000㍉㌘以上あるか、または特別に定められた物質が一定量以上あるという分析の結果があれば、温泉法でいう温泉になります。

溶存物質の特性によって昔は食塩泉とか、重曹泉と呼んでいましたが、現在はナトリウム塩化物泉とか、ナトリウム炭酸水素塩泉という呼び名を使っています。

簡単にいうと、温泉の定義は「地下から湧出する温水・鉱水、および水蒸気、その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く)で25度以上の温度、または定められた物質を有するもの」ということになっています。


「温泉の神様」田中先生が語る山梨の温泉の魅力


山梨は、4つのプレートがひしめきあう、世界でも稀な地質構造をもつ極めて個性的な地域です。地質の複雑さによる泉質の多様性、温泉地標高の多様性による転地療養、四大国立・国定公園による最高の景観環境など温泉相(環境)資源に恵まれている、大地のロマンあふれる地域なのです。

私が温泉調査、掘削、温泉相特性等の指導助言に携わった温泉は、県内で90前後の天然温泉。独自の山梨の地質構造図を手掛かりに指導を続け、60年もの月日がたちました。

悠久の時の流れの中で育まれた魅力ある温泉を堪能し、より健康で長生きし、充実した至福の時間をお楽しみください。


温泉特集《こころとカラダに効く山梨の温泉》


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