シルバーも商品化へ
販路拡大、都内百貨店に照準
クーフープロジェクト
井上 善展 委員長
「山梨新報」2010年6月25日掲載
県水晶宝石連合会(水宝連)と甲府商工会議所が共同で事業を進めている山梨の宝飾産地ブランド「Koo─fu(クーフー)」。プロジェクトを立ち上げ、5年目を迎える今年度はシルバーを使った商品化や百貨店、専門店での販売を強化、客層に合ったデザインや商品開発を進める。クーフープロジェクトの井上善展委員長(58・イノウエ社長)に聞いた。
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クーフー商品は水宝連が開発した純度95%のプラチナ合金や、ニッケルを使用しないホワイトゴールドなど共通の素材を使った製品。銀の含有量を高め、変色しにくいシルバーの地金を新たに開発中で、実用化の最終段階にある。今年度中の商品化を目指している。プラチナ合金などの商品よりも安く単価設定できるため、商品のバリエーションや購買層が広がり、「業界全体の底上げにもつながる」との期待は大きい。
同プロジェクトは06年にスタート。08年度から本格的に製造が始まり、同年度と09年度のクーフー商品の売上高は約2億円前後とみられ「おそらく県内業界全体の売上高の1割にも満たない」という。
このため、今年度の主要テーマを「販売ルートの確立」と位置付け、都内の百貨店や専門店での販路開拓に力を入れる。百貨店が扱うことで、全国の小売店への波及効果を狙う。その「足掛かり」になったのは昨年9月、新宿伊勢丹本店で実施した初の販売会。新作発表会などを通じバイヤーの目に留まり、百貨店側からじかに依頼が舞い込んだ。「これまではコレクション商品から選んで販売していたが、今後は客層や店にあった商品づくりを進めたい」という。
プロジェクト立ち上げ前から地金の開発にかかわった。「当初は経験したことがない新しい素材で、職人からは硬くて加工しずらいなどクレームが相次いだ」が、安価な輸入に押され、受注量は減少、地金や研磨、宝石などすそ野の広い地場産業が衰退し、後継者不足で技術の伝承さえできない恐れもある。「商品の差別化を図り、付加価値のある山梨独自の地金開発と販売が生き残る道」との思いは強い。
ただクーフー商品の知名度や販路拡大は道半ば。「地道な取り組みだが、このプロジェクトで地域が活性化すれば他の商品も売れる。その起爆剤になれば」
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