山梨県内のニュースを独自の視点で解説。
2010.8.27
お家芸
自民党という政党は国政与党から野党へ立場は変わっても、やっていることは相変わらず「自民党的」ではある。党県連はこのほど役員会を開催したが、「参院選後、辞任する」と述べた堀内光雄会長に辞職を迫る意見が飛び出し紛糾。当初、次期衆院選の選挙区候補公募について話し合う予定だったが見送られた。県連内の権力闘争が再燃した格好で、支部幹部ら県連関係者の中には「参院選善戦でせっかく民主追撃態勢が整ったのに台無し」(県連総務の一人)と嘆く声も聞こえた。
もともと同日の役員会は党本部の要請で選挙区候補を公募で選ぶための方法や日程などを詰める予定だった。だが、いざふたを開けると二人の副会長から堀内会長に対する辞任要求が相次いだ。高野剛県議が「会長は参院選後辞めると言った。うそを言ってはいけない」と口火を切ると、ベテラン土屋直県議も「けじめは付けるべき」などと畳み掛けたという。堀内会長は「ここで辞めるわけにいかない。衆院候補選任という責任を投げ出せない」と述べ、続投に意欲を示したが平行線が続き、近く議員総会を開き他の県議の意見も聞くことでようやく終息した。
堀内会長の進退問題について、皆川巌幹事長ら現執行部は同会長に代わる求心力を持つ会長候補は不在とみて、むしろ新役員選考をめぐる県連内の混乱を懸念。会長続投について先月24日の支部代表者会議に議題としては提案しなかったものの、選挙総括とともに次期衆院選の候補者選考を急ぐことが承認されたことを受け、会長以下執行部の進退問題は終結済みとの認識だった。一方、高野氏らは横内正明知事支持の〝譜代中の譜代〟を自負しており、今回の辞任要求も「横内氏色が強い新執行部を発足させ、主導的立場で再選に向けた道筋をつけたかったのでは」(複数の県議)とみられている。党県議団は「県政与党」をうたうが、前回知事選では山本栄彦前知事を推した勢力もあり、高野氏ら生粋の勝ち組県議にとっては再選論議を前に明確な〝差異〟を見せたい意向もうかがわれる。背景には同氏らの県議会会派「県民クラブ」の所属県議が三役など幹部ポストに就任していない上、かつての負け組県議が多数を占める「政友会」に最大会派の座を奪われるなど、県連、県議会双方で主導権を失っている焦燥感も少なからず影響している。
役員会で唯一確認した「近日中の議員総会開催」も再び荒れる可能性が否定できないことや、9月になれば横内知事の再選出馬表明が確実視される9月定例県議会が控えるなど、県政界は知事選一色になる。同党県議団の〝お家芸〟とも言える主導権争い再燃によって、失地回復を目論む次期衆院選候補の早期選考が順調に進むか、極めて不透明になった。
2010年8月20日付「豪腕」
2010年8月13日付「27分の1」
2010年8月6日付「誤算」
2010年7月30日付「原点」
2010年7月23日付「尖兵」
2010年7月16日付「自滅」
2010年7月9日付「始動」
2010年7月2日付「不偏不党」
2010年6月25日付「県庁不信」
2010年6月18日付「自民の血」
2010年6月11日付「二大政党制」
2010年6月4日付「利害」
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