山梨県内のニュースを独自の視点で解説。
2010.7.23
尖兵
「失政もなく、市町村に目配りして施策を展開。トップセールスなどリーダーシップも発揮している。政治姿勢も公正公平だ」。県市長会長の堀内茂富士吉田市長は再選出馬要請の理由についてこう説明した。13日、県自治会館で開催された市長会議で横内正明知事の再選出馬要請を全会一致で決定。30日、横内知事に出馬要請書を手渡す。横内氏に対し再選要請の動きは初めて。この日は13市長中、同知事に一定の距離を置く北杜市の白倉政司市長が「公務」(三井弘之副市長)で欠席したほかは12人全員が出席。提案したのは、横内氏の地元3区内の「横内知事を支援する首長、議長会」の首長代表も務める今沢忠文南アルプス市長だった。今沢氏は出馬要請について「(市長間の)あうんの呼吸」と話している。同氏によれば既に各市長に根回しを済ませていたという。30日には県町村会、県市議会議長会、県町村議長会も機関決定の上、同様の要請を行う予定。再選出馬表明が確実視される9月定例県議会に向け、今後、各種団体が本格的に出馬要請するものとみられる。
ところで白倉氏は前々回知事選に当時衆院議員だった横内氏と共に意欲を見せた。両者、金丸信氏系久親会の「国と県における次世代リーダー」と目されていたが、結果的に〝出馬調整〟は不調に終わり、双方の支持者に軋轢を残した。横内県政誕生後は県対市の関係の中で双方が歩み寄りを見せるきざしも見られたが、2008年11月、横内知事の支援を全面的に打ち出した対抗馬と、白倉氏が熾烈な一騎打ちを演じた前回市長選を機に関係はすっかり冷え込んだ。その後の明野最終処分場問題でも、こうした両者の怨念が背景にあるとみた県政関係者は少なくなかった。従って今回の市長会議欠席は予想されていたものでもあったが、同氏以外でも、前回知事選では同じく久親会系の宮島雅展甲府市長が山本栄彦前知事を支持、次期知事選でも明確な態度は示していない。それだけに市長会などの再選出馬要請は伝統的に実効性が乏しく、一種セレモニーと言っていいが、これら要請は毎知事選、再選や3選、時には4選ムードさえ醸成する尖兵としての役割を担ってきたことも事実である。次期知事選の行方は、明確な対抗馬不在で不透明だが、市長会の動きが引き金となり、知事選論議が本格化するのは間違いなさそうだ。
2010年7月16日付「自滅」
2010年7月9日付「始動」
2010年7月2日付「不偏不党」
2010年6月25日付「県庁不信」
2010年6月18日付「自民の血」
2010年6月11日付「二大政党制」
2010年6月4日付「利害」
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