外観

  嘯月美術館  

 国道52号を南下して小笠原橋で左折、旧若草町(現南アルプス市)に向かう。最初の集落が十日市場 。毎年2月10日と11日には春を呼ぶ祭りとして知られる十日市が開かれ、近郷 近在からの人々でにぎわう。嘯月美術館はその十日市の行われる街道から少し奥 まったところにある。
 武家屋敷を思わせる大きな門構えを入ると松の大木などがあり、しっとりと落 ち着いた雰囲気が漂う。
 オープンしたのは昭和49年11月。県内では最初の私立美術館だ。同所出身の実業家・河西豊太郎、 俊夫の親子が2代にわたって収集した美術品を一般に公開するため財団法人を設 立、同氏の生家に開館した。館名は豊太郎氏の号が「嘯月」だったことからつけら れたという。
 収蔵品は幕末三舟といわれる勝海舟、山岡鉄舟、高橋泥舟や与謝蕪村、池大雅 、頼山陽、渡辺華山、狩野探幽などの書や絵、屏風、軸物、朝倉文夫の彫刻類、 県出身の望月春江、野口小蘋の作品、陶芸家・初代林茂松の日展入賞作品など総点数約1000点。なかでも与謝蕪村の「茶筵・酒宴図屏風」(六曲一双)などは一見の価値がある。
 館では年間を4期に分けて展示品の総入れ替えをしている。
 なお、屋敷内には幕末ごろに建てられたという建物や日本庭園があり、美術館と合わせて楽しめる。

作品
与謝蕪村作「茶延・酒宴図屏風」(六曲一双)

入館料 一般700円(500円)学生・子供500円(300円)
()は20人以上の団体料金
開館時間 4月〜9月・午前10時〜午後4時
10月〜3月・午前10時〜午後3時
休館日 月・火曜日
12月21日〜1月10日まで
駐車場 約50台
交通機関 JR中央線甲府駅から小笠原行き、または
鰍沢行きバス、「小笠原車庫」下車、徒歩10分
住所
電話番号
山梨県南アルプス市十日市場726
055(282)0037

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