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身延町歴史民俗資料館
山梨県南巨摩郡身延町八日市場542-2
TEL.0556(20)3017
(町教育委員会生涯学習課)
入館料
一般200円(160)
小・中学生100円(80)
( )は20人以上の団体料金
開館時間
午前9時00分〜午後5時
※事前予約が必要
休館日
水曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月28日〜1月4日)
交通機関
JR身延線波高駅から車で10分/JR身延線甲斐 岩間駅からバスで大子山入口下車、徒歩5分
駐車場
50台





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 旧・中富歴史民俗資料館。1985年11月開館。富士川舟運の資料や県指定文化財である西島和紙の製造用具のほか、 町内で出土した縄文土器、化石、信玄公が真言宗・大聖寺(同町)に寄進した茶器などが展示されている。
 富士川舟運は、 慶長2年 (1607)、 徳川家康が京都の豪商・角倉了以に富士川の開削を命じ、 角倉の子・玄之が開削した鰍沢から駿河・岩淵までの72km。 年貢米を江戸に輸送する目的だったが、 以後、 物流ルートとして、 中央線が甲府に通じるまでの300年間、 関東と東海を結ぶ大動脈の役割を果たした。
 旧中富町はその船着場として栄え、 明治時代には発着した船数は800、 船頭数は2000を越えるにぎわいをみせたといわれる。 館内には舟運に関する古文書や、 問屋の出納帳、 銭箱、 さらに水運で利用された高瀬舟の模型などがある。
 一方、 西島和紙は、 戦国時代、 望月清兵衛が静岡・伊豆で修行し、 西島地区に製紙業を伝えたのが発端といわれる。 江戸時代には 「西島千軒」 と言われるほどに栄え、 和紙の伝統は市川大門町とともに双璧をなしている。
 その和紙関連では、 館内に、 江戸時代から明治時代にかけて使われたとみられる製紙用具のほか、 県指定文化財の 「西未の印」 「甲州河内紙改所の印」 などがある。 西未の印は、 信玄が西島和紙保護のために紙改役人を置き、 西島の 「西」 と未年の 「未」 の字を当て、 運上紙の取り立てに使ったもの。 印材は銅の鋳造で、 形は丁鈕(ていちゅう)の変形・弧鈕(こちゅう)の一種。 書体は篆書(てんしょ)。
 また、 甲州河内紙改所の印は、 明治維新後、 西未の印廃止に伴い、 新たに改印として明治初期から使われていたもので、 木製の両面印。 下面が改所の印で書体は篆書で、 上面の字は 「天上」 と楷書で彫ってあり、 出来上がった和紙を天皇に献上する場合にのみ使用されたと考えられている。
 このほか、 館内には1997年4月に県指定文化財となった絵画 「絹本着色地蔵十王図」 「絹本着色大師捨身画像」 「絹本着色釈迦十六善神画像」 の3点も所蔵されている。  

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