外観

  山梨県立美術館  

 ジャン=フランソワ・ミレー(1814〜75)は、フランスのノルマンディー地方の農家の子として生まれた。1849年からパリ郊外のバルビゾンに移り住み、自ら農民として働きながら農民の生活やその周辺描き続けた。画家として栄光をになうようになったのは晩年からで、それまでは貧しい生活だった。
 同じくバルビゾンに住みついたルソーやコローらとともにバルビゾン派と呼ばれるが、ミレーは風景よりも農民生活そのものを叙情的に描いている。
 山梨県立美術館は、置県100周年記念事業の一環として計画され、昭和52年にミレーの「種をまく人」「夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い」などを購入、古くから親しまれ、日本人の琴線にふれる作風をもつミレーの作品を中心とした美術館として同53年11月に開館した。以来、ミレーとバルビゾン派、国内の著名な作家、山梨県ゆかりの作家の3本を柱に作品の展示、収集を続けてきた。収蔵品は8500点を越え、収蔵庫も増設した。県立文学館とともに芸術の森公園の中核施設である。
 常設展には平成8年に購入したミレーの「落ち穂拾い−夏」やクールベ、ターナーのほか望月春江、梅原龍三郎、近藤浩一路、小磯良平らの作品が、四季により展示替えされ、100点前後をならべる。
 特別展示は近代、現代の美術を中心にさまざまな展覧会を開いている。
 一般展示室は、広く県民に開放され年間に約80の団体が利用している。屋外にはヘンリ・ムーアの「4つに分かれた横たわる人体」のほかロダン、ブールデル、岡本太郎らの作品が芸術の森公園内に置かれている。同館を囲む木々は、バルビゾン村に近いフォンテーヌブローの森をイメージしている。
 また、教育普及事業として特別展ごとの美術講演会、美術体験講座、映画会、子どものためのワークショップなどを実施、さらに誰もが自由に参加して展覧会をつくっていく「みんなでつくる美術展(みなび)」展も行っている。
  平成16年4月、萩原英雄コレクションの展示室のほかレストランカフェ、美術図書館、総合実習室などを増築した。

展示風景

入館料 一般500円(400円)大・高生210円(160円)
 中・小生100円(80円)()内は20人以上の団体
開館時間 午前9時30分〜午後5時
(入館は午後4時30分まで)
休館日 月曜日(祝日の場合はその翌日)、
祝日の翌日(日曜日の場合は開館)、年末年始
駐車場 380台、バス17台、身障者専用6台
交通機関 JR中央線甲府駅から芦安、大草経由韮崎、
貢川団地、社会福祉村各行バスで20分
「県立美術館前」下車/中央自動車道甲府昭和ICから10分
住所
電話番号
山梨県甲府市貢川一丁目4−27
055(228)3322

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