外観

 甲斐市双葉歴史民俗資料館 

 双葉歴史民俗資料館は甲斐市役所双葉支所の東側にある。 同資料館は市町村の民俗資料館ブームに先駆け、 昭和46年7月に開館。 県の補助金によって、 建てられた第1号である。 鉄筋コンクリート造り2階建て、 延べ床面積228平方m。 約1,1018万円かけて建設され、 当時の双葉町誌には 「モダンな建物」 と紹介されている。
 収蔵品約400点はすべて当時の双葉町民からの寄贈。 わらじ、 蓑(みの)、 火鉢類、 タンスなど他の民俗資料館同様、 江戸時代から昭和までの生活用具もあるが、 とくに蚕(かいこ)の卵を均一にふ化させる 「催青器」 や織機など、 戦前まで双葉町(現甲斐市)の主要産業だった養蚕や織物に関する用具が目立つ。
 また、 考古資料では“珍品”も展示されている。 約30万年前の茅ヶ岳の噴火の際、 成分の異なる火山灰が混じり合ってできた 「団子(だんご)石」 である。 直径1cm前後の小石で、 割るとマンジュウに似て、 中にアンコが入っているように見える。 「団子新居」 の地名の由来にもなっている。
 もう一つは県指定天然記念物 「楊子(ようじ)ウメ」 の種。 甲斐市竜地の民家にある樹齢200年のアンズの木の種の一部に、 楊子で刺したような穴が開いていることから名付けられた。 原因は不明だが、 武田信玄が出陣前に、 楊子を刺して食べたウメボシから芽が出た、 という伝承が残っている。
 さらに、 同資料館の 「目玉」となるのは下今井地区にある武田信虎時代の 「塔之越経塚」 で、 昭和30年代に見つかった中世の円筒形と六角形の経筒2基と、 中国の宗、 明時代の古銭138枚。 経筒は経文を入れた“タイムカプセル”だが、 同時代の経筒は、 県内にこれを含め4基しかない上、 1ヵ所の経塚で大量の古銭が見つかることも珍しいという。 平成5年に土地所有者から町に寄贈された。 カビなどを取り除く保存処理を終えたのち、 平成10年度に当時の双葉町指定文化財に指定したあと、 展示。

展示風景

入館料 無料
開館時間 午前9時〜午後4時
休館日 月曜日
12月29日〜1月3日
通常施錠しているので要連絡
駐車場 50台
交通機関 JR中央本線塩崎駅から徒歩5分/
中央自動車道韮崎ICから車で10分
住所
電話番号
山梨県甲斐市下今井236-2
0551(20)3658(生涯学習文化課)

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