甲府市(旧上九一色村)古関 tel0555(88)2205
宗派 臨済宗建長寺派
本尊 地蔵菩薩
県指定文化財・釈迦如来像
甲府市役所上九一色出張所から車で2分/「上九一色」バス停から徒歩7分
拝観料 志納
駐車場あり
 永泰寺は旧上九一色(かみくいしき)村古関にある。かつてここへの道は中道往還(なかみちおうかん)の険阻な山道で、しかも甲府盆地から駿河(静岡)へと抜ける戦略的、経済的な動脈だった。いまは国道358号線が右左口(うばぐち)と精進湖という二つの大きなトンネルを穿(うが)って国道139号線と合流し、山梨と静岡をつないでいる。永泰寺へは甲府盆地から358号線を行くと近いが、百八霊場巡りの順路としては芦川方面から渓谷沿いに上ることになる。


夢窓国師が京都から持ってきたと
いう清涼寺式の美しい釈迦如来像
 寺歴では夢窓国師の開山、本尊は木像釈迦如来立像、木像観世音菩薩を合祀している。寺の入口は禅寺らしい茅葺きの小さな山門。門をくぐると質実な法堂と細工を施した釈迦堂が並んで建ち、その左手前に鐘楼がある。釈迦堂にある寄せ木作りの釈迦如来像は県指定文化財。住職が居れば気軽に拝観できるが、普段は堂に鍵がかけられている。釈迦堂の中は江戸期の凝った細工が欄間や天井に施されている。如来像は清涼寺式の線の美しい彫刻で、かつて京都にあったものを夢窓国師が兵火にかかるのを恐れて当地に移したのだという。
 また、この寺の釈迦如来像には霊亀の伝説が伝わっている。かつてこの像は向山の釈迦岳の山頂付近の小さな真言密教の寺に本尊としてあった。ある時、洪水で像が流れ去ろうとしたとき、一匹の大亀が現れ、この像を背に乗せて濁流を泳ぎ渡り、安全な場所に移した。これが山号の由緒だという。


山門。現在は茅葺きの上にもう一つ屋根が作られている