南アルプス市加賀美3509 tel055(282)1693
宗派 高野山真言宗
本尊 阿弥陀如来
重要文化財・大般若経581巻/県指定文化財・鐘楼付梵鐘、 僧形八幡神像 ほか
旧若草町役場から車で3分/JR身延線東花輪から車で10分/ 「加賀美」バス停から徒歩7分
拝観料 志納
駐車場あり W.C.あり
 法善寺は若草町加賀美にある古刹。ここは中世、甲斐源氏の一族である加賀美氏が興った地であり、その祖・加賀美遠光の館跡に建つ法善寺は甲斐の真言寺院を代表するものの一つとされている。第87番長遠寺から再び旧若草町役場方面へ南進、韮崎櫛形線加賀美交差点を西へ入る。
 旧若草町は甲府盆地を南北に縦断する釜無川右岸の穀倉地帯に位置する。今は静岡から新潟をつなぐ中部横断自動車道の建設が始まり、また工業団地のための新しい産業道路などが走って地域の様相を一変させている。この近代化の波と、空海の時代にまでさかのぼる古寺の取り合わせが、環境祈願を込めた斬新な不動明王堂の建設となった。
 今から1200年前の大同元年(806年)に大坊(現白州町)に開創したのが始まりとされる。当時は永禅寺という法相宗の寺であったが、住僧神徳が空海から法を受け、真言宗に転じたという。その後、荒れ果てた堂塔を再興したのが加賀美遠光で、孫の遠経がこの地に移築して今に至っている。


高さ8mの不動明王
 さらに武田氏歴代の祈願所としてとくに信玄の帰依が厚かったが、 その理由は智証大師自画といわれる不動明王画像がこの寺に伝えられていたことによる。 この画像はのちに高野山に贈られた。
 信玄の没後は織田の兵火に焼かれて寺宝、記録類の多くを消失し、現在、寺宝としては鎌倉中期書写の大般若経(重要文化財)、鐘楼と梵鐘(県文化財)などを残している。また寺域は多種の樹木が大きな枝を重ねるように茂っているが、なかでも庫裏の東側にあるサルスベリは根回り3mもあるもので、県下に類のない大樹とされている。
 平成7年に建立された不動明王堂は建材がステンレスであり、その建築様式も国内最初のものとされる珍しい建物。また、中に立つ不動明王像は樹齢千年のアガチスという南方系木材を使った寄木作りで、高さ約8m、木質の不動明王としては国内最大級という。その胎内には地球環境保全の祈願文が置かれている。


不動明王堂