甲斐市竜王629 tel055(276)2510
宗派 曹洞宗
本尊 釈迦如来
県指定文化財・山門、法堂、慈照寺文書/町指定文化財・梵鐘
JR中央線竜王駅から車で3分/中央自動車道昭和I.C.から車で10分/「四ツ谷」バス停から徒歩15分
拝観料 志納
駐車場あり
 境内から東南に美しい霊峰富士が良く見えるところから「有富山」と山号がついた慈照寺は、赤坂台地の南斜面に位置する西山地区にあり、江戸時代は曹洞宗の地方僧堂の一つだったため西山禅林とも呼ばれていた。
 参道はJR中央線・慈照寺踏切の際から、サクラやスギの古木を両脇にし、惣門(そうもん)へと伸びている。惣門前には小川が流れ、かけられた小さな石橋、境内を取り巻く白壁の塀などが禅寺のおごそかさを漂わせている。古くは真言宗の寺院であったが、室町時代の延徳元年(1489)、龍華院(第46番)開祖桂節宗昌(けいせつそうしょう)禅師の弟子、真翁宗見禅師によって禅寺に改め、開創された。寺記によると開基は諸角豊後守昌清(もろづみぶんごのかみまさきよ・武田信昌の六男)で、開山堂に位牌が安置されている。
 この寺の特徴はよく整備された伽藍にある。惣門をくぐりまず目に入るのが一段高い石段の上に建つ山門。桁行3間、梁間3間で十二脚二重入母屋造り銅版葺きの優雅で荘厳な建築。寛永6年(1639)に建立され、楼上の五百羅漢像は子授け子育て羅漢として広く信仰を集めている。また、蟇股(かえるまた)などの形式手法が桃山時代の特徴を伝える。


桃山時代の建築様式を伝える山門
 本堂とも言われる法堂は、桁行12間、梁間8間の単層寄棟造り銅版葺きの壮大な建物で、禅宗の法堂形式を完備し、山門同様桃山時代の様式が伝えられており、両者は県の文化財に指定されている貴重な建築物だ。梵鐘は名鐘として名高い。正保4年(1647)鋳造の中世様式を残す由緒ある鐘(甲斐市指定文化財)として、戦時の供出を免除されたもの。奥行のある美しい響きが多くの人々に親しまれている。
 慈照寺文書(県指定文化財)も貴重な古文書としてよく知られている。武田信虎書状、武田晴信棟役免許状、武田晴信禁制、武田勝頼寺領安堵状など、武田氏関係7通、徳川氏関係8通、浅野氏関係1通の保存状況のよい文書が中世の歴史を伝えている。
 このほか、庫裏、書院、開山堂、衆寮、宝蔵、奥書院、土蔵などの多くの建物がたち、伝説にまつわる井戸屋(竜王水)、猫石などを境内で見ることができる。


開山堂