甲斐市吉沢4835 tel055(251)8546(桜荘)
宗派 曹洞宗
本尊 阿弥陀如来
県指定文化財・木造阿弥陀如来座像、五百羅漢
JR中央線甲府駅から車で20分/ 「グリーンライン昇仙峡」バス停から徒歩5分
拝観料 志納
駐車場あり(県営駐車場) 売店あり(桜荘)
 観光客でにぎわう山梨の名勝・昇仙峡は、荒川がつくりだした渓谷だ。秋、紅葉の季節が最も美しい。羅漢寺を訪ねるなら、昇仙峡グリーンラインは使わず、巨岩、奇岩など自然がつくりあげた景観を楽しみながら徒歩で、あるいは馬車を利用して荒川沿いを登っていくのがおすすめ。渓谷のなかほど、覚円峰の手前に小さな看板と吊り橋がある。羅漢寺の入口である。
 ここは羅漢寺山(標高1058m)の東南麓。羅漢寺は、かつては山腹にあり滅罪の寺だったという。旧碑には有金僧都の開基、源頼朝の中興開基とあり、1000年もの歴史があるようだ(寺では1200年の開基としている)。 禅宗の寺として再興したのは、東八代郡境川村の向昌院 (第45番)を開いた俊屋桂彦(しゅんおくけいげん)。かつては羅漢寺山の一の岳、二の岳、三の岳に小堂を建てそれぞれ阿弥陀、釈迦、薬師をまつり、山全体が修行の場であったという。いくつかの堂の跡は残っているが、訪れる人はほとんどいないという。


阿弥陀如来像
 吊り橋を渡ると本堂まで200m足らずの歩道が、巨岩をよけるように続く。緑が濃く、観光地のにぎわいも届かない。正面が本堂、向かい合って、木造としては日本最古の五百羅漢像の保存庫がある。
 五百羅漢は、羅漢寺が栄えていたころは三つに分けられ、前記の小堂にそれぞれの如来像ともに安置されていた。ほとんどが消失し、あるいは朽ち果て、阿弥陀如来座像とともに154体だけが残されている。応永31年(1424)と記され、いずれも一木造りで、当初は彩色されていた。大きさもまちまちで表情はすべて異なるが、羅漢(阿羅漢)は修行者であるためか、多くが厳しい顔つき。狭い保存庫の中にひしめきつつ、永遠の無言の行を続けている。扉には鍵がかかっているが、ガラス戸になっているので、姿を見ることはできる。
 ご朱印は、さらに渓谷を500mほど上った、桜荘という土産物店で扱っている。団体などで事前に連絡すれば、保存庫内の五百羅漢を間近で見ることができる。自動車なら、県営グリーンライン駐車場(無料)に停め、徒歩で100mほど下る。


保存庫内に並ぶ五百羅漢の一部の154体