
| 笛吹市境川藤垈363 tel 055(266)2062 | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| |||||
| 夜も脆(もろ)く明行く空や不登喜須(ほととぎす) 旧境川村藤垈(ふじぬた)の俳人・北野道等(きたのみちら・1791〜1863)の句である。道等の菩提寺である向昌院には、この句碑と、道等の師・辻嵐外(らんがい)が書した芭蕉の句碑がある。道等は嵐外“十哲”の一人に数えられ、書家としても有名。旧境川村が飯田蛇笏、竜太の出身地として“俳句の里”と呼ばれることもあって、訪ねてくる人も多い。 聖応寺(第44番)から、いったん坂道を下り、旧境川村役場の手前を左折、県道308号線鶯宿中道線を再び1kmほど登る。左折しないで308号をそのまま下っていくと龍華院(46番)、山沿いを南に進めば安国寺(47番)である。 | |||||
![]() 本堂裏から続く庭園 | |||||
|
向昌院は、天喜年間(1053〜58)に開かれた長慶寺という真言宗の寺院だった。広厳院(第35番)の4世で、昇仙峡の羅漢寺(第64番)を開いた俊屋しゅんおく桂彦けいげん(しゅんおくけいげん)が永正17年(1520)に禅宗寺院に改めたもの。「藤垈の大火」で全焼したが、山門、本堂、庫裏は再建され200年以上の時を経ている。山門には真新しい仁王像が納められている。 本堂の裏から庫裏の西側まで庭と池が続く。裏山を借景にし、ツツジの花のころはたいへん美しく、訪れた人の目を楽しませている。雪景色もまた見事という。境内には芝が敷き詰められ、庭園とともによく手入れされている。 道路をはさんで寺の東側には、新羅三郎義光の開基と伝えられる芹沢不動尊があり、森の中に泉がわきだし、堂の前で1mほどの滝を作っている。「藤垈の滝」と呼ばれ、長慶寺のころの祓(みそぎ)の場であったともいわれる。不動尊と滝を含めて周辺の3haは公園として整備が進んでいる。広い駐車場から遊歩道が伸び、遊具施設、東屋が点在していて、夏に涼を求める人や自然とのふれあいを楽しむ人々で、毎日にぎわいを見せている。 |
|||||
![]() 藤垈の滝 |