笛吹市八代町奈良原865 tel 055(265)2436
宗派 臨済宗向嶽寺派
本尊 釈迦如来
市指定天然記念物・ヒイラギ
JR中央線甲府駅から車で40分/中央自動車道一宮御坂I.C.から15分/ 「奈良原」バス停から徒歩13分
拝観料 志納
駐車場あり W.C. あり
 甲府の東から八代町奈良原を通り、芦川、大石峠を越え静岡県の吉原で東海道と合流する古道がある。日本武尊(やまとたけるのみこと)の東征路として開け、尊の子・稚武彦(わかたけひこ)王の名にちなんだ「若彦路」という。現在、八代町から芦川村に抜けるまでは整備された広い道になっている。
 奈良原の集落の手前に小さな看板がある。左に入ると大きな山門と市指定文化財のヒイラギの巨木が見える。広済寺の入口である。参道は200m以上の上り坂。振り返ると右手に甲府盆地が展望できる。さらに進むと右側に駐車場と東司(とうす)、左の石垣の上に鐘楼が見えてくる。


山  門
 600年近い歴史をもつ広済寺は、応永16年(1409)、武田陸奥守信春(たけだむつのかみのぶはる)が、向嶽寺3世・峻翁令山(しゅんのうれいざん)の教えを受け継いだ虎渓道竜を迎え、禅宗として中興した禅寺。それ以前は天台宗の寺院だったといわれる。塔頭(たっちゅう)13、末寺8を数え、第44番・聖応寺とともに向嶽寺派二大寺の一つとなったが、35世の住職と檀徒との間に騒動が起こり、寛永19年(1642)から20数年間、他宗に変わる事態となり、塔頭もなくなり、寺に伝わったものも散逸してしまった。その後、幕府の裁きを得て禅宗に戻り、再興された。室町時代の「釈迦十六善神画像」、「武田家の朱印状」 などが残っている。
 明治初期の台風で本堂と山門が倒壊、本堂は昭和50年(1975)、山門は54年に再建された。鐘楼は江戸末期のもの。山間(やまあい)の静けさとあいまって質素な禅宗の趣が伝わる。参道にはウメの老木が並んでいたが、平成12年に苗木に植え替えられた。


市指定天然記念物のヒイラギ