
| 笛吹市石和町市部1016 tel 055(262)2846 | ||||||
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| 江戸時代の娯楽といえば、歌舞伎、浄瑠璃、能、浮世絵。その題材として庶民に好まれたものの一つに、いわゆる「日蓮もの」がある。日蓮宗の宗祖・日蓮(1222〜82)の法難や、巡教行脚(あんぎゃ)の折に亡霊を済度した伝説などを脚色したものだ。なかでも「鵜飼漁翁の亡霊済度」の物語は人気が高く、榎並(えなみ)佐衛門五郎が作り世阿弥(ぜあみ)元清が改作した謡曲「鵜飼」が有名である。 日蓮が弟子の日朗と日向を伴って石和川(笛吹川)を訪れると、鵜飼いの翁の亡霊に出会った。日蓮は3日3夜にわたり、日朗が集めた石に、日向がすった墨を使って法華経の経文6万9,384字を石1つに1文字ずつ書いて川底に沈めた。この川施餓鬼(かわせがき)により鵜飼翁は成仏することができた、というものだ。 日蓮は川のほとりに塚をつくってこの地を去った。その後、本覚坊日養(にちよう)が鵜飼堂を建て、さらに日梵(にちぼん)が明徳元年(1390)に場所を移して堂宇を建立した。これが石和山鵜飼寺、現在の遠妙寺である。この伝説のために遠妙寺は、日蓮宗の中では身延山久遠寺(第108番)に並ぶほど江戸への出開帳(でかいちょう)が多かった。また、「日蓮もの」人気は日蓮宗の拡大にも一役買っていた。 | ||||||
![]() 仁王門の仁王像 | ||||||
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遠妙寺はJR中央線石和駅から鵜飼橋へ向かう甲州街道(国道411号線)沿いに建つ。山門をくぐると正面に仁王門、本堂と続く。左手に「石和温泉七福神」の大黒天、そのうしろに鵜飼翁の供養塔、さらに奥に鵜飼勘作の墓(五輪塔)がある。仁王門は寛政年間(1789〜1800)の再建だが、実はいまだに回廊が完成していない。中の仁王像は像高180cmとほぼ等身大だが、力強く美しい。 寺宝の「七宝の経石(きょうせき)」が現在、本堂に置かれていて参拝者は見ることができる。これは川施餓鬼の際に日蓮が字を書いた石といわれ、「南無妙法蓮華経」の7文字がそれぞれに書かれている。 宗門の川施餓鬼の根本道場であり、毎年9月16日には施餓鬼法要が行われる。また、寺と町では、「鵜飼」にちなみ薪(たきぎ)能の開催に力を注いでいる。 | ||||||
![]() 七宝の経石 |