笛吹市一宮町金沢227−1 tel 0553(47)3609
宗派 曹洞宗
本尊 聖観世音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)
県指定文化財・梵鐘、 広厳院文書36点
JR中央線石和温泉駅あるいは山梨市駅から車で20分/「下黒駒」バス停から徒歩30分
拝観料 志納
駐車場あり W.C. あり
 第34番・称願寺から国道137号線を甲府方面へ。下黒駒交差点を右折して北東に進む。市之蔵交差点を直進し、やがて正面の山すそに広厳院が見える。市之蔵で左折し北へ向かえば、塩田の集落と第36番・超願寺がある。このあたりは甲斐四郡(山梨、八代、都留、巨摩)の中央に位置し、かつて中山と呼ばれた地である。
 寛政元年(1460)、不思議な夢に導かれて甲斐の国の教化にやってきた高僧・雲岫宗竜(うんしゅうしゅうりょう)が、この地の豪族で塩田長者と呼ばれた降矢対馬守ふるやつしまのかみ(ふるやつしまのかみ)が開基となり武田信昌が現在の地を寄進して伽藍を造営した。中山広厳院とも呼ばれ、今でも地元では「広厳院」より「中山」という名で通っている。山号の妙亀はこの地の池に霊亀がいたことにちなむ。


六地蔵(左側の3体)
 その後、雲岫派寺院は甲斐国に700寺を数えるまでに発展し、広厳院は、甲府市の第59番・大泉寺とともに甲斐曹洞宗830カ寺をまとめる僧録司(寺の統括事務をつかさどる役場のようなもの)を努めた。隆盛時には僧80人、敷地が2万6千坪(約8万6千平方m)、境内の周囲が1里24町(約4.9km)あったという。また、石和町中川からこの広厳院まで、参道として中山街道が走っていた。
 それほどの巨刹ではあったが、時代とともに衰退してしまう。自動車の幅ほどの道を登っていくと、山門の両側に六地蔵が迎えてくれる。正面が桁間14間半もの広大な本堂、その手前に寛文4年に建てられた壮麗な鐘楼、本堂左手奥に開山堂、右手に庫裏、庫裏の裏に書院がある。境内にある保育園から園児たちの歓声が聞こえる以外は、ひっそりと落ち着いたたたずまいである。春にはサクラの花に囲まれ見事な景観が楽しめる。毎年4月16日には大般若祈祷会(中山祭り)が開かれる。
 県の文化財に指定されている梵鐘は、江戸時代の駕籠4台とともに本堂内に保管されている。


サクラに彩られた境内