大月市賑岡町岩殿160 tel 0554(22)0172
宗派 真言宗智山派
本尊 千手観世音菩薩
県指定文化財・七社権現立像
JR大月駅より徒歩30分/大月I.C.から車で8分/ 「岩殿」バス停から徒歩8分
拝観料 志納
駐車場あり
 桂川と葛野川にはさまれた天然の要害岩殿(いわとの)山。戦国時代、郡内の領主、小山田氏が岩殿城を築いた所である。
 県道を丹波・小菅方面に行く途中、岩殿山から葛野方面に少し下った道沿いに真蔵院がある。石段を上がると正面に本堂、左手に宝物殿、右手には庫裏が並んでいるが、堂宇はいずれも比較的新しい。境内からは、蛇行する葛野川ごしに福泉寺(第23番)の伽藍が一望できる。
真蔵院は、岩殿山一帯に幾つもの伽藍を持ち、岩殿山全体を法域としていた天台宗「円通寺」の別堂、常楽院の内庵であった。円通寺は天台宗聖護院系本山派の修験道の寺で、応永年間(1394〜1428)には、関東における修験道の一大中心地として栄えていた。その後、円通寺は廃寺となり、壮大さを誇った伽藍も今は、木立ちに埋もれる礎石にしか偲ぶことはできない。


七社権現
また、真蔵院がいつ真言宗に改宗したのか不明であるが、寛政年間(1789〜1801)には真言宗であった。円通寺に祀られていた「七社権現立像」と「木造十一面観音像」は現在、真蔵院に保管されている。
七社権現立像(伊豆、箱根、日光、白山、熊野、蔵王、山王の垂迹像)は室町時代の作といわれ、高さは2m前後でヒノキ材一木作り、県の文化財となっている。この像はもともと岩殿山の中腹にある岩窟の"祠殿"に祀られていたもので、岩殿山の名の由来である。権現とは仏、菩薩が衆生を救うために種々の姿になって仮に現れるもので、江戸時代に庶民の強い信仰を集めた。毎年4月には権現様祭りが開かれている。また、木造十一面観音像は法域全体の本尊と考えられているもので、藤原時代に造顕されたものである。いずれも拝観には 予約が必要。
真蔵院は、 甲斐八十八ヶ所霊場の第5番、甲斐三十三観音の第30番札所でもあり、古くから庶民の信仰を集めてきた寺である。


円通寺跡