甲州市勝沼町菱山928 tel 0553(44)0402
宗派 浄土真宗本願寺派
本尊 阿弥陀如来
県指定名勝・流水式池泉観賞蓬莱ほうらい(ほうらい)庭園/町指定文化財・太子堂
JR中央線勝沼ぶどう郷駅から徒歩15分/勝沼I.C.から車で10分
拝観料 志納
駐車場あり
 仏教興隆の祖・聖徳太子(574〜622)に協力、仏教の布教や養蚕の指導に当たった人に秦河勝(はたのかわかつ)がいた。三光寺の伝承によれば、のちに甲斐の国にやってきて、東山梨郡勝沼町の北、宮宕(みやご)山の山中に菱渓山上宮院三岳寺を建立し、太子自らが彫ったといわれる太子二歳の像「南無仏の太子」を納めた。今から1400年以上前のことである。
 和銅年間(708〜715)、三岳寺は三光寺と寺名を改め、平安期には南の堂、中の堂、北の堂の3堂を中心に12坊を有する、天台宗と真言宗の二宗兼学の道場として栄えた。しかし、54代住職・栄珍(えいちん)の頃の康永元年(1342)、武田治郎左衛門(たけだじろうざえもん)の家臣・岩村兵部正重(いわむらひょうぶまさしげ)により、すべての堂を焼かれてしまう。その後、治郎左衛門から現在の地を寄進された。さらにその後、栄珍の代に浄土真宗に改宗した。
 時代の変遷により昔の面影はなくなったが、境内西の大杉に往時を偲ぶことができる。大杉の脇の「大杉門」から入る庭は、秋の紅葉が美しい。


南無仏の太子
 南向きの鐘楼門をくぐると正面に本堂、西に庫裏、庭の池を眺めつつ東に回り込めば、火災をまぬがれ宮宕山から移転されたという聖徳太子堂がある。室町時代の建造とされ、市の文化財に指定されている。この堂の扉には異形(いぎょう)の青龍(せいりゅう)、白虎(びゃっこ)、朱雀(すじゃく)、玄武(げんぶ)の四神が彫られている。太子堂は平成13年、解体修復され、四神の唐戸とともに復元されている。



太子堂と唐戸
 さらに回り込み本堂の裏に出ると、桃山時代に造られたとされる流水式池泉観賞蓬莱庭園がある。広くはないが、石組みとその配置、築山の曲線に美しさと力強さを感じる。全国的にも例の少ない流水式池泉を持つ古庭園として、県指定の名勝となっている。


流水式池泉庭園